聖燭祭というクレープの日

フランスではクリスマス(冬至)から40日後にあたる2月2日を
la Chandeleur(ラ・シャンドルール)の祝日としてクレープを食べる風習があるそうです。

日本語カタカナで「シャンドルール」と書いてますが、フランスの発音的には
「しょんどぅら~」
みたいな音感らしいです。フランス語のあの甘ーいイントネーションをイメージするとまさにフランス感出てきますね。

この祝祭は聖燭祭(ろうそく祝別の日)と言われ、イエス降誕40日後の神殿奉献を記念するキリスト教の祝日です。
元々はローマ人たちが春の到来前のこの時期に、豊穣と牧羊を願うたいまつを使ったお祭りをしていたものがはじまりだそうです。それを5世紀(472年)にローマ教皇ゲラシウス1世がキリスト教の記念祭に改め、イエスは世界の光、太陽のような存在であるとして、祝別されたキャンドルが使われるようになったようです。

当然フランスでもクレープは年中いつでも食べられるわけですが、なぜこの日が「クレープの日」と呼ばれ、クレープを食べるようになったのかはいくつかの説があります。

最も寒さの厳しいこの季節、春を待ち望むケルト人がクレープの形と色は太陽を思い浮かばせ、良い天気の再来を願ってお祭りに使ったいう説。

昔、冬の種まき作業がちょうど始まるこの時期、農民たちは余った小麦粉を使ってクレープを作り、ローマへ赴く巡礼者にクレープをふるまったのがきっかけという説。

「世の光」であるイエスにちなんで、太陽の黄色く丸い形に似たクレープが愛されるようになったという説など。

いずれにせよこの2月2日にフランスではクレープを食べる習慣があって、この時期テレビや雑誌ではクレープ関連の宣伝が多く見られます。スーパーではクレープに使うためのたくさんのジャムや、ヘーゼルナッツチョコのスプレッド「ヌテラ」が山積みにされたり、クレープ用フライパンなどが所せましと並ぶそうです。

そして一年の幸運と繁栄を願って金貨(コイン)を握りながらクレープを焼くとその年は良い年になるなど、クレープを使ったゲン担ぎや運試しもあって、ちょうど日本の節分のような感じみたいです。

クレープ(ガレット)にはリンゴの発泡酒「シードル」を組み合わせるのがフランスの定番。

フランスの家庭では、2月2日はクレープとシードルで大いに盛り上がるそうです。

次の日2月3日は節分、暦の上では春を迎えることになります。
一年の繁栄を願って、太陽に似た黄金色のクレープを是非お召いただけたらと思います。